女性ホルモンの効果について考えてみる
「ホル活」とは:女性特有のカラダを理解し、美容と健康、幸福感あふれる毎日のために、女性ホルモンを整えるセルフケア活動のことをいいます。
「で、女性ホルモンって、何に効果があるんですか?」
私はいつも、女性を見つけてはホル活を推奨している。先日いつものように、28歳の女性にその話していると、
「で、女性ホルモンって、何に効果があるんですか?」
と、あまりに素直な質問をされて、かえって答えに困ってしまった。
少し考えてわかったのだけれど、女性ホルモンはビタミンやコラーゲンなどと同じような成分で、摂取すれば何かの効果があると思っていたのだ。
確かに女性ホルモンの1つのエストロゲンが「天然の美容液」と呼ばれるように、女性のカラダに良い働きをしてくれることは確かなのだが、成分かと言われるとちょっと違う。
広辞苑によるとホルモンとは、
『内分泌腺など特定の組織または器官から分泌され、血液と共に体内を循環し、特定の組織の機能にきわめて微量で一定の変化を与える物質の総称』
で、女性ホルモンは、
『女性の性ホルモン。主として卵巣でつくられるが、一部は胎盤・副腎皮質でも生成される。卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類があり、前者は女性生殖器の発達、子宮内膜の増殖、乳腺の発達、発情などを促し、後者は子宮内膜の分泌を高め、妊娠すると、それを維持するように働く』
う~ん、難しい。。。
辞書的に説明しようとすると、ますます難しくなってしまう。
そもそも、妊娠出産に関わる部分しか説明されていない。それだけではない大切な働きがたくさんあるのだけれど。それなのに、ケアしている人が少ないのは、女性ホルモンそのものを説明することがすごく難しいからかもしれない、その大切な働きのことがあまり知られていないからかもしれない。
女性ホルモンは「女性のカラダというオーケストラの指揮者」
人間のカラダはすべての臓器が連携して働いている。子どもを産み育てるための機能を持つ女性のカラダは、男性以上に複雑で繊細。女性ホルモンは、女性特有のカラダの働きに目を配りながら、指令を出している。
オーケストラの指揮者をイメージして欲しい。指揮者は楽器を演奏しているわけではない。けれど、指揮者次第でオーケストラの演奏はまったく違うものになる。譜面にかかれた楽曲が全体としてより美しく調和が取れた演奏となるように、各楽器奏者をリードする。
女性ホルモンは、女性にとってまさにそんな指揮者のような存在。
女性特有の周期が正しいリズムを刻み、女性のカラダが良い状態でいられるように関係臓器に指示を出す。だから、女性ホルモンは特定の何か1つに効果があるというのではなく、心身の健康、美容の要となる存在なのだ。
そう説明すると、
件の28歳女性は少しわかったような。
「生理前、肌の調子がイマイチで、生理後すぐは肌の調子がいいでしょ?あれも、女性ホルモンと関係しているんだよ」
と彼女に言うと、
「私は生理不順なので、よくわからないです」
彼女はあっけなく答えた。
生理不順は、リズムが乱れたオーケストラみたいなもの。指揮がうまく機能していない。リズムが乱れた音楽は不快で、きれいなリズムを刻む音楽は心地よい。カラダも同じ。リズムを整えると、快適で心地よくなるのだ。
彼女は、納得してくれたみたいだ。
それにしても、彼女はとてもきれいにメイクをし、トレンドに敏感な女性なのに、女性としての自分のカラダにはこんなに無知で無頓着だなんて。
というわけで、私のホル活普及活はまだまだ続く。
女性ホルモンの基礎知識
女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があり、女性の健康と美容だけでなく、妊娠や月経周期を安定させる役割ももっています。月経周期は、月経終了から排卵までの卵胞期、排卵が起こる排卵期、排卵後から月経開始までの黄体期に分かれていて、2つのホルモンがバランスよく分泌されることで、月経周期がコントロールされるといわれています。
そのため女性ホルモンのバランスが崩れると、頻発月経や無月経、過少月経や過多月経が起こったり、生理痛や月経前症候群がひどくなったりするおそれがあるため注意しましょう。また、更年期の症状にも大きく影響してきます。
女性ホルモンの効果に関しては、以下のコラムでも解説していますのでご覧ください。
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