2023.04.13

女性のホルモンバランスを整えるために知っておくこと

女性の体は、女性ホルモンの影響を大きく受けています。毎日を健康で快適に過ごすには、女性のホルモンバランスが乱れるのを防ぐことが大切です。ホルモンバランスが乱れる原因や、ホルモンバランスを整える方法についてご紹介します。

サポートをしてくれるサプリメントを活用する

 

 

女性のホルモンバランスって何?

女性のホルモンバランスとは、主な女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)と、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌のバランスのことをいいます。2つのホルモンは互いにバランスを取り合いながら分泌され、女性の健康と美容に大きな影響を与えています。
エストロゲンは子宮内膜を増殖して妊娠に備えるホルモンで、自律神経を整える、骨密度を保つ、コレステロールを調整する、女性らしい体をつくる、肌を美しくするなどの働きをもっています。プロゲステロンは着床や妊娠を維持しやすくするホルモンで、乳腺を発達させる、体に水分をため込む、食欲を増進させる、イライラしやすくさせるなどの働きがあります。
エストロゲンとプロゲステロンの分泌量は月経周期に合わせて変動し、排卵前にはエストロゲンが、排卵後にはプロゲステロンの分泌が増えるようになっています。何らかの原因によってエストロゲンとプロゲステロンのバランスが崩れると、体にさまざまな不調が現れやすくなるため注意が必要です。

ホルモンバランスの乱れ

エストロゲンとプロゲステロンは、脳の視床下部が分泌するよう卵巣に指令を出し、指令を受けた卵巣が分泌します。視床下部はストレスの影響を受けやすいため、ストレスがたまった状態だとホルモンバランスが乱れやすくなってしまいます。体の健康状態も影響するため、過度なダイエットによる栄養不足、疲労、睡眠不足、喫煙によっても、ホルモンバランスが乱れやすくなるといわれています。また、更年期になると卵巣の機能が低下してエストロゲンの分泌が急激に減少するため、ホルモンバランスの乱れを招きやすくなります。

ホルモンバランスが乱れることによる症状とは

ホルモンバランスが乱れると、次のような症状が現れやすくなります。

  • 生理不順:生理周期の乱れ、無月経など
  • 生理痛
  • 月経前症候群(PMS):頭痛、腹痛、乳房のはれ、むくみ、イライラなど
  • 不正出血
  • 不妊
  • 更年期障害:ホットフラッシュ、頭痛、息切れ、頻尿、不眠、抑うつなど
  • 自律神経失調症:めまい、頭痛、手足の冷え、倦怠感、不眠など
  • 肌トラブル:ニキビ、乾燥、肌荒れなど

ホルモンバランスを整えるってどういうこと?

ホルモンバランスを整えるには、乱している原因が何かを突き止めて改善し、エストロゲンとプロゲステロンの分泌バランスが崩れないようにすることが大切です。健康状態や生活習慣などを見直して、ホルモンバランスを乱す原因がないかチェックしましょう。食事や運動、休息などに気を配ることで、ホルモンバランスを整える手助けができます。

ホルモンバランスを整える方法

ホルモンバランスを整えるには、生活習慣を整えたり、疲労やストレスをためないようにしたりすることが大切です。自分でできる、ホルモンバランスを整える方法についてみていきましょう。

いろんな栄養素をバランスよくとる

栄養が偏らないように、いろんな栄養素をバランスよくとりましょう。できるだけ多くの食材を、適量食べるようにしてください。エストロゲンと似た働きがあるといわれている、大豆イソフラボンをとるのもおすすめです。極端な食事制限をするダイエットは、ホルモンバランスを崩す原因となるため避けましょう。飲酒する場合には、適量を守るようにしてください。

規則正しい生活を心がける

規則正しい生活を送るには、起床と就寝の時間を毎日同じ時間にするのが効果的です。食事を3食とる、日中に体を動かす、起床したら日光を浴びるなども、生活リズムを整えるのに役立ちます。昼寝をする場合は、正午~午後3時の間に、30分以内だけ寝るようにしてください。

睡眠環境を整えて睡眠の質を上げる

ホルモンバランスを整えるには、質の高い睡眠が欠かせません。必要な睡眠時間を確保するとともに、睡眠環境を整えて睡眠の質を上げましょう。カフェインは就寝の3~4時間前以降はとらない、就寝の1時間前からスマホの使用を控える、就寝の1~2時間前に40℃前後のお湯にゆっくり浸かるなども、睡眠の質を上げるのに役立ちます。

ウォーキングなど適度な運動をする

ウォーキングやランニング、ストレッチや軽い筋トレなど、適度な運動を習慣にしましょう。適度な運動は、ストレス発散や生活リズムを整える効果もあるといわれています。電車を利用せずに一駅歩く、エレベーターではなく階段を利用するなどして、体を動かす機会を増やしましょう。DVDや動画を活用して、ヨガやダンスをするのもおすすめです。

しっかりと休息をとって疲労を回復する

疲労がたまるとホルモンバランスが乱れやすくなるため、しっかりと休息をとって疲労を回復しましょう。疲れていると感じたら、早めに休むようにしてください。仕事や家事の合間に、休憩をはさむことも大切です。休憩時間には、深呼吸をしたり、水分補給をしたりしてリラックスしましょう。

ストレスをこまめに発散してためないようにする

ストレスは、ホルモンバランスを乱す大きな原因だといわれています。日常生活からストレスをなくすことはできませんが、こまめに発散することで体への悪影響を減らすことができます。リラックスできる時間や自分が楽しいと感じる時間をつくって、自分を癒してあげましょう。自然や動物にはセラピー作用があるといわれているため、自然と触れ合ったり、ペットと一緒に過ごしたりするのもおすすめです。

タバコによる悪影響を防ぐ

喫煙は体にさまざまな害を与えるだけでなく、ホルモンバランスも乱してしまうため禁煙しましょう。自分だけで禁煙するのが難しい場合には、医療機関で行っている禁煙治療がおすすめです。周りに喫煙者がいる場合には、受動喫煙に注意しましょう。

サポートをしてくれるサプリメントを活用する

ホルモンバランスを整えるサポートをしてくれる、サプリメントを活用するのもおすすめです。いろいろな商品が販売されているので、自分に合ったものを選びましょう。サプリメントは安全で信頼できるものを選び、1日の摂取量目安や表記されている注意事項を守って摂取してください。

まとめ

ホルモンバランスの乱れは生理不順や不妊、自律神経失調症などさまざまな不調を招きやすくするため、ホルモンバランスを整えることが大切です。

生活習慣を見直す、疲労やストレスをためないようにするなどして、ホルモンバランスの乱れを防ぎましょう。禁煙したり、サプリメントを活用したりするのもおすすめです。ホルモンバランスを整えて、健康と美容に役立てましょう。

この記事の執筆者:インコさん

正看護師として美容皮膚科をメインに勤務。美容皮膚科では、10代~60代まで幅広い年代の女性の脱毛も担当。多くの女性と接することで、体を美しく整えること、美しく年を重ねることの大切さを学ぶ。
デリケートゾーンを美しく整えたいと希望する女性が多いことから、フェムケアの必要性をより認識。
その後、卵巣嚢腫の手術を経験し、不妊治療のために退社。体外受精を経て1児の母に。
現在は、そうした経験を生かして医療や美容関連のライティングを中心に活動。
医療系記事では、疾病の基礎知識や対処法、美容整形の施術紹介など専門性の高いものを執筆。美容関連では、脱毛やスキンケアを中心に更年期障害やアンチエイジングケアなどのテーマを得意とする。