植物のパワーをアロマで体感、肌やカラダの絶不調期に変化が
森本ゆきよさんプロフィール
売れっ子美容ライター。VOCE、FRAU、ESSE、saita、Ray等で執筆活躍中。
肌やカラダの絶不調期、 変化をもたらす植物のパワーを体感
女性誌でも取り上げられるようになり、ここ数年日本でも認知度が上がりつつあるフィトセラピー(植物療法)ですが、世界では、ギリシャ医学やアーユルヴェーダ、中国医学…と、古くから伝統医学に用いられてきた普遍的な療法です。そのなかのひとつ、よく知られているアロマテラピーは私も大好き。植物の香りのパワーって本当にすごいな、ある意味神秘的だなとも思っています。
ちょうどフリーランスになったばかりの十数年前、慣れない雑務をこなすなか、焦りや不安もあって、肌はアトピーが発症、カラダもひどくむくんだりと、絶不調の私を救ってくれたのも香りでした。最初の出会いは、お仕事でいただいたラベンダーの精油。バスタブに溜めた湯船に垂らした瞬間、安らぐような清々しい香りに包まれ、モヤがかかっていたような頭の中がスーッと晴れやかに。そのセンセーショナルな感覚をいまでも鮮明に覚えています。
その後、アロマの専門家に取材させていただく機会があり、香りは五感の中でもっとも早く脳に届くシグナルで、大脳の本能や感情をつかさどる部分にダイレクトに結びついていること、届いた香りは自律神経系をつかさどる視床下部から、ホルモン分泌にかかわる脳下垂体へと伝達していくことを知り、私の記憶に強く残っているあの感覚は、こういったしくみがあるからなのだと納得したものです。以降、入浴時だけでなく、アロマを焚いたり、アロマローションを手作りしたり…と、私にとって香りはぐっと身近なものに。
更年期世代に嬉しい香りで、不安も払拭
そして最近、とても興味深いブレンドオイルの存在を知ったのです。その名も『メノポーズビューティ』。これは、女性特有の不調、なかでも更年期症状に特化したブレンドだというのです。更年期というと50歳前後のイメージですが、じつは20代や30代からのプチ更年期というのもあり、倦怠感、めまい、体の冷え、肩こり、頭痛、発汗、動悸、イライラ、不眠、集中力や記憶力の低下など、更年期障害と似た心身の不調を訴える人も増えているとか。でも、他人に相談しづらい上、「まさか自分が…」との思いから放置され、なかなか改善されないことも多いといいます。だからこそ、おうちで密やかにできる、前向きな対処法として、植物の香りの力を借りるというのは得策!
さっそく『メノポーズビューティ』体験してみることに。まずは手軽な吸入法から。瓶の蓋を開けてそのままスーッと深呼吸~。頭の中が澄み渡るような爽快な香りです。心地いい~と感じるということは、きっと私のカラダが欲している香りなのでしょう。そこで、寝るときは、『メノポーズビューティ』をハンカチやティッシュペーパーに1~2滴程度落とし、これを枕元に。置いておくだけで香りがふわっと広がって、いつのまにか夢の中へ。なかなか寝付けないときは、ハンカチに鼻を近づけ、そのまま深呼吸して芳香成分を取り入れるのもおすすめです。
そして、今日は1日デスクワークという時は、熱めの湯をはったコップに1~2滴落とし、立ち上る香りを楽しみます。心地よい香りのなかで仕事をすると、頭がスカッとしてクリアになるよう。そのおかで効率もアップするような…。精製水に1~2滴ブレンドして、イライラしたり、緊張したりというときに空間にスプレーするのもいいですよ。携帯しておくと、空気の悪い場所(例えば、駅のトイレの中やカラオケルームなど…)にシュッとするだけで快適に。このように手軽に気分がリフレッシュやリラックスでき、さらにそれが心身の深い部分にまで届く、そんな香りの素晴らしい力をぜひ試してみてください。
植物療法について
古来より、人々は自然の力を取り入れ、健康維持に役立ててきました。その中でも、植物を用いた伝統療法は世界各地に根付いており、日本における漢方、インド発祥のアーユルヴェーダ、ギリシャ・ローマ医学の流れを汲むユナニ医学などが有名です。
これらの伝統療法に加え、ヨーロッパで発展したのが「植物療法(フィトセラピー/フィトテラピー)」です。フィトケミカルと呼ばれる植物の化学成分に着目し、心身の健康維持・増進に役立てます。
近年、植物療法は単なる伝統療法の域を超え、科学的な研究が進んでいます。特にフランスでは、国立大学レベルで専門的な教育が行われるなど、その薬理効果の科学的、臨床的な実証が盛んです。
さらに、ヨーロッパ、特にフランスではホルモン研究が進んでいるため、植物療法によるホルモンケアの研究も非常に進歩しています。西洋医学や化学療法が主流だったアメリカでも、近年はホルモンケアにおける副作用への懸念から、植物によるナチュラルなケアが注目されています。